TOYOMAKI COLUMN お役立ちコラム
2024.08.26 豆知識

口臭の主な原因と対策! 日常生活でできる予防法について

「口臭」というのは自分では気付きにくいものですが、日常生活を送る上で、人間関係や仕事、そして自己評価にも影響を与えかねない問題ですよね。
口臭の原因は一つではなく、口腔内の衛生状態が良くない場合や、食べたものの影響、さらには健康状態によっても発生します。

そこで今回は、口臭の原因や対策について分かりやすく解説します。

口臭の主な原因は?

口臭の原因にはさまざまな要素がありますが、大きく分けると口腔内の衛生状態、食事内容、そして健康状態の3つに分類されます。
ここでは、それぞれの要素がどのように口臭に影響を与えるのか、詳しく見ていきましょう。

1.口内の衛生状態

まず口臭の原因の約90%が口腔内によるものだとされていて、衛生状態が悪いと発生しやすくなります。
虫歯や歯周病などの病気をはじめとし、プラークや食べかすが歯と歯の間や歯肉に溜まっているのも、口臭の原因となるのです。
特にプラークは細菌が繁殖しやすい環境を作り出し、これが不快なにおいを発生させます。

また舌の表面に白い苔のようなものができることがありますが、これは舌苔(ぜったい)と呼ばれ、食べ物の残りや細菌が舌の表面に付着してできるものです。
この舌苔が多くなると、そこから口臭が発生する場合があります。

さらに、ドライマウス(口腔乾燥症)も口臭の原因の一つです。
唾液は口腔内を清潔に保ち、細菌の繁殖を抑える役割がありますが、唾液の分泌が減少すると口腔内が乾燥し、細菌が繁殖しやすくなって口臭が発生します。

2.食事と口臭

次に、食事内容も口臭に大きく影響します。
特にニンニクやタマネギなど、強いにおいのする食べ物を摂取すると、口臭の原因になりますね。
これらは口腔内から直接においがするのはもちろんですが、体内に吸収された成分を含んだ呼気からもにおいがします。

またアルコールやカフェインの摂取も口臭に影響を与えます。
これらの飲み物は利尿作用があり、体内の水分を排出させるため、口腔内が乾燥しやすくなるのです。
ドライマウスと同様に、口腔内が乾燥することで細菌が繁殖しやすくなり、口臭が発生する原因となります。

3.健康状態と口臭

口腔内以外の病気である糖尿病や肝臓病、健康状態も口臭の原因として挙げられます。
逆流性食道炎や胃炎は胃の内容物の逆流によって口臭を引き起こし、副鼻腔炎や気管支炎などの病気は、鼻や喉の奥に炎症が起こって細菌が増殖し、不快なにおいが発生する場合もあるのです。

日常生活での口臭予防法

口臭を予防するためには、日常生活の習慣に気を配る必要があります。

口腔ケア

まずは、毎日の歯磨きを欠かさないことが大前提です。
それに加えてデンタルフロスや歯間ブラシ、舌ブラシの使用も効果的です。歯ブラシだけでは取り切れない歯と歯の間の食べかすや歯垢プラークをデンタルフロスや歯間ブラシで取り除けば、口臭の原因を減らせます。
また、舌の表面に溜まった舌苔も舌ブラシで優しく取り除くと、口腔内の細菌を減らせて予防できます。

さらに、洗口液(マウスウォッシュ)の使用も効果があります。
洗口液は、プラークの付着を防いだり、口中の浄化、口中を爽快にする効果があります。(洗口液によって効果は異なります。)歯磨きと併用して使うことで、口腔内の細菌を減らせて口臭を防げます。
ただし、アルコールを含むものは口腔内を乾燥させる可能性があるため、アルコールフリーのものを選ぶと良いでしょう。

食生活の改善

バランスの取れた食事は、健康だけでなく口臭予防にも重要です。
野菜や果物、全粒穀物、たんぱく質をバランスよく摂取すれば、体内の調子が整い、口臭を抑える要素となります。

また食事後の口腔ケアの習慣も大切で、食後はできるだけ早く歯を磨くようにしましょう。
特に糖分を含む飲食物を摂取した後は細菌が増殖しやすいため、歯磨きを欠かさないようにして下さい。
もしも外出先で歯磨きが難しい場合は、水で口をすすぐだけでも効果があります。

生活習慣の見直し

禁煙とアルコール摂取の制限も口臭予防には効果的です。
タバコに含まれるタールは口腔内だけでなく、肺や胃など体内にも付着するため長時間においを発します。またアルコールの摂取は口腔内を乾燥させるため、なるべく控えるのが望ましいですね。
さらに、ストレス管理も忘れずに行いましょう。ストレスがたまると唾液の分泌が減少し、口腔内が乾燥しやすくなります。
リラックスする時間を持ったり、趣味に没頭したりしてストレスを軽減し、健康的な生活を送ることが大切です。

市販の口臭対策製品を使う

市販されている口臭対策製品には、様々な種類があり、洗口液やガム、ミントタブレットなどが一般的です。
前述した洗口液(マウスウォッシュ)は口腔内を清潔に保つのに役立ち、原因となる細菌を減らせます
またガムは噛むことで唾液腺が刺激され、多くの唾液を分泌することができます。それにより口腔内が乾燥することを防ぐことができます。

子どもの口臭の対策

子どもの口臭の主な原因は、口腔内の衛生状態です。
歯磨きが不十分だったり、舌苔が溜まっていたりすることが多く、特に乳歯が生え変わる時期には、歯と歯の間や、歯と歯ぐきの境目に食べ物が詰まりやすいため、これが口臭の原因となります。
お子さんが自身で正しい歯磨き方法を学ぶことが重要で、一緒に歯磨きをして確認してあげると良いでしょう。
また歯科医院で正しい歯磨き方法を学ぶことや定期検診を受け、口腔内を清潔に保つことも重要です。
子ども用の洗口液もありますので、適切に使用すれば口腔内を清潔に保てます。

口臭チェッカーで自身の口臭を知る

もし自身の口臭がわからなくて不安な場合は「口臭チェッカー」というアイテムを使ってみましょう。使い方は簡単で、チェッカーのセンサー部分を口に入れて息を吹きかけるだけで口臭のレベルを測定できます。
結果は数値や色で表示され、客観的に自身の口臭を確認できるので、気になる場合は試してみると良いでしょう。

専門的な口臭対策

口臭の問題が日常的なケアだけでは解決しない場合、専門的な治療が必要となることがあります。

歯科医師による治療

虫歯や歯周病が原因で口臭が発生している可能性が考えられます。
虫歯が原因の場合、症状が進行し、歯の中の神経や血管が腐敗していたり、歯の根っこに膿が溜まっていることが想定されます。その場合、生ごみのような臭いが発生します。
また歯周病は歯肉に炎症が起き進行すると、口臭の原因となる硫化水素やメチルメルカプタンという物質を産生します。これらは腐った卵やたまねぎのような臭いがします。また歯周病が進行すると、歯と歯ぐきの隙間(歯周ポケット)が深くなります。歯周ポケットが深くなればなるほど口腔内を清潔に保つことが難しくなり、セルフケアでの限界があります。
しかし虫歯や歯周病が口臭の原因であった場合、適切な治療を受ければなくなる可能性が高いでしょう。
また歯科医院で受けられる専門的な歯のクリーニングも効果的で、通常の歯磨きでは取り除けないプラークや歯石を徹底的にクリーニングし、口臭の原因を取り除きます。
このクリーニングを定期的に受けることで口腔内の健康を保ち、予防できます。

歯科以外での診断と治療

口臭の原因が口腔内ではない場合は、他の身体の問題を疑う必要があります。
まずは内科を受診して原因が判明した場合、適切な治療をすれば改善されるでしょう。健康診断を定期的に受けておくと、問題の早期発見につながります。
また口臭の原因が特定できない場合は、耳鼻咽喉科や消化器内科などの専門医への紹介が行われることがあります。

口臭が気になる場合は歯科医師に相談しよう

口臭の原因は口腔内の衛生状態、食生活、健康状態など、多岐にわたります。
今回ご紹介したように、口臭予防には基本的な口腔ケア、バランスの取れた食生活、そして健康状態の管理が必要です。口臭が気になる場合、まずは歯科医師に相談してみましょう。
歯科医院では日常生活での予防のアドバイス、原因の特定、治療まで行えるので、定期的に通うことをおすすめします。口腔内の環境を常に意識し、口臭の原因を根本から取り除いて、快適な生活を送りましょう!

当院でも、歯科定期検診を行なっていますので、不安なことや分からないことなどがありましたらまずはお気軽にご相談ください。