TOYOMAKI COLUMN お役立ちコラム
2025.02.19 矯正歯科

見た目を気にせず歯並びを整える! 裏側矯正のメリットや注意点

裏側矯正(舌側矯正)というのは、その名の通り、歯の裏側に装置を付けて歯並びを整える方法を指します。
目立ちにくい矯正方法として人気があり、特に大人や仕事柄人前に立つ機会が多い方に支持されている治療法です。

今回は、裏側矯正のメリットや注意点について解説していきます。

裏側矯正とは?

一般的な表側矯正が歯の表面に装置を付けるのに対し、裏側矯正は歯の裏側に装置を付けるため外から見えづらいのが特徴です。
装置を歯の裏側にワイヤーを装着して持続的に力を加え、少しずつ歯を移動させます。

裏側矯正は、ただ見た目だけでなく、虫歯リスクの低減や精神的なストレスの軽減といった具体的なメリットもたくさんあります。

また、表側で治せる治療であれば裏側からでも治療できます。よく、『裏側からだとあなたのケースはできないから表側からしか治療できない』、『表側より治療期間がかかる』など、表側からの治療を勧められた患者様もいるかと思いますが、裏側からきちんと治せる先生にかかれば、仕上がりや期間は変わることはありません。

裏側矯正を行うメリット

矯正中でも見た目が気にならない

裏側矯正の最大の魅力は、目立たずに歯並びを整えられることです。
装置を付けているのが他人からはほぼ分からないため、日常生活や仕事中でも見た目を気にせずに過ごせます。
特に成人矯正では「矯正中の姿を見せたくない」というニーズが多く、仕事やプライベートで人と会う機会が多い方にとって、矯正中の見た目を気にせずに過ごせるのは大きな安心感につながるでしょう。
例えば、会議やプレゼンテーションで自信を持って話せるのは大きなポイントで、重宝されています。
また、結婚式やパーティーなどの際に笑顔で写真を撮れるというのも嬉しいメリットです。

虫歯のリスクが減る

裏側矯正は、表側矯正と比べて虫歯のリスクが低いとされています。
これは装置が歯の裏側に取り付けられるので、歯の表側が常に唾液にさらされ、自然な洗浄効果を受けられるためです。
唾液には、食べ物のカスや歯垢を流し、虫歯菌の活動を抑える役割がありますが、表側矯正では装置が歯の表面に取り付けられるため唾液の流れが遮られやすいのです。
その点、裏側矯正は唾液の自然な循環が保たれて虫歯のリスクが軽減されます。

舌の癖が治りやすい

裏側矯正を行うと、装置が舌に触れて動きが制限されるため、自然と舌の動きや位置が収まりやすくなるという効果もあります。
無意識のうちに舌を歯に押し付ける癖を持っている方も多く、これが原因で歯並びが乱れる場合があり、この舌癖を放置すると、せっかく矯正した歯並びが再び崩れるリスクがあるのです。
矯正期間中に舌の癖が治ると、矯正後の歯並びが長期間安定する可能性が高まるため、裏側矯正は舌癖の改善にも適した方法といえるでしょう。
また、舌の位置が矯正されると、発音がクリアになったり、口内の圧力が均等に保たれたりすることなども期待できます。

スポーツで怪我をしにくい

裏側矯正には、スポーツ中に口元を怪我するリスクが低いというメリットもあります。
特に接触が多いサッカーやラグビー、バスケットボールなどのスポーツは、口元に衝撃が加わる場面があります。
このような時に、裏側矯正は装置が歯の裏側に位置しているため、外部からの衝撃を受けにくく、唇や頬の内側を傷つける心配が少ないのです。
スポーツを楽しみながら歯並びを整えたい方にとっては、見た目に配慮できるだけでなく、安全性にも優れた選択肢となるでしょう。

裏側矯正のデメリット

裏側矯正には、見た目を気にせず治療できるなどの多くのメリットがありますが、全てが完璧というわけではありません。
慣れるまでの使い心地や費用など、注意しておきたいポイントもいくつかあります。
これらを事前に理解しておくと、治療中の困りごとを少しでも減らせるでしょう。

慣れるまでの発音の難しさがある

歯の裏側に取り付けられる裏側矯正の装置は、前述したように舌が触れることが多くなります。
そのため、舌癖は治りやすいものの、装置を付けた直後は発音が少し変わると感じる方が多く、特に「さ行」や「た行」[ら行」などが発音しづらくなる場合があります。
最初の1~2週間ほどで慣れてくるケースがほとんどですが、その間に大事なプレゼンテーションや面接が控えている場合には、少し不安を感じるかもしれません。
そのような時は、事前に家で話す練習をすると発音が安定してきます。
また、舌の動きをサポートする専用のトレーニング方法もありますので、歯科医師に相談してみて下さい。

歯磨きがしづらい

裏側矯正をしていると、通常の歯磨きでは汚れを完全に落としにくいことがあります。
歯ブラシが届きにくい部分が増え、特に歯の裏側や装置の周りに汚れが溜まりやすくなるため注意が必要です。
慣れるまで時間がかかるかもしれませんが、歯科医師や歯科衛生士に正しいブラッシング方法を教えてもらうと良いでしょう。

表側矯正と比較して費用が高い

裏側矯正は、表側矯正と比べると治療費が高くなる傾向があります。
装置自体が患者さん一人ひとりに合わせたカスタマイズ製品であることや、取り付けや調整に高度な技術が必要なため、治療費が高額になるのです。
一般的には、表側矯正の1.5倍から2倍程度の費用がかかる場合が多く、裏側矯正を選ぶ際には、治療費が高額になる点を考慮する必要があります。
費用がネックとなる場合は、他の矯正方法との比較を行い、ライフスタイルや優先事項に合った方法を選ぶと良いでしょう。

矯正期間の目安と効果が出るタイミングは?

裏側矯正の治療期間は、歯並びの状態や治療計画によって異なりますが、1年半から3年程度が一般的です。
ただし、個々の歯の動き方や治療の進め方によって変わるため、具体的な期間は担当の歯科医師に相談しましょう。

効果が見え始めるタイミングは、早いと数か月以内に歯並びの変化を実感できるケースもありますが、完全な仕上がりには時間がかかるため、長期的な視野で治療を進める心構えが必要です。
また、歯並びの複雑さや治療内容によっては、途中で微調整が必要になる場合もあるので、定期的な通院と調整が求められることも理解しておきましょう。

裏側矯正を受ける前に確認しておくこと

裏側矯正を始める前には、カウンセリングで治療の詳細をしっかり確認すること
が大切です。
事前に疑問点をメモしておき、必要な情報を漏れなく聞いて不安を解消してから治療を進めましょう。

治療費用の総額や治療期間の目安

治療にかかる費用の内訳を知り、自身の歯並びの場合は治療がどのくらいの期間で完了するのか、またどのようなスケジュールで進められるのかを把握すれば、安心して治療に取り組めます。

装置の特徴やカスタマイズ内容

裏側矯正では、より高度で個々の歯に合った装置を作成するため、どのようにカスタマイズされるのか、どのくらいの時間がかかるのかを理解しておくと、治療の流れがより明確になります。
装置による違和感や発音の変化、食事の際の注意点など、治療中に起こり得る不安やトラブルへの対応方法について具体的に尋ねるのも大切です。

メンテナンスの頻度や内容

定期的な通院が必要な裏側矯正では、どのくらいの間隔で検診が必要なのか、調整やクリーニングの具体的な内容について確認しておき、通院スケジュールを無理なく組めるようにしましょう。
矯正後の歯並びを安定させるために必要なケアや保定装置の使用期間についても知っておくと、治療終了後も安心して過ごせます。

メリットとデメリットを理解した上で治療の判断をしよう

このように裏側矯正は、見た目に配慮しながら歯並びを整えられる非常に魅力的な治療法です。ただし、そのメリットを最大限に生かすためには、治療中や治療後のケアが欠かせません。
裏側矯正についてのメリットとデメリットを理解し、歯科医師と相談しながら自身に合った治療法を選びましょう。

当院でも、子供から大人まで幅広く、患者様にあわせたカスタムメイドの歯列矯正治療を行っておりますので、不安なことや分からないことなどがありましたらまずはお気軽にご相談ください。